広沢の池は、四季を通して私たちを楽しませてくれます。
春の桜、夏の青葉、秋の紅葉…。
中でも冬の広沢の池は、時間や天気によって姿が変わり、とても表情が豊か。
毎年12月になると水が抜かれるので、池の水が少なくなるんですよ!
水抜きをするまで、池の底だったところ。
底の土が顔を現しています。
広沢の池の鯉上げ
広沢の池は奈良時代に、灌漑用のため池として作られました。
冬の時期に水抜きをして池底の泥を洗い流す「池干し」をすることで、微生物が活性化し泥を分解してくれるそうです。
これは千年以上もの間、農家の方々に代々受け継がれてきた伝統だということですから、本当にすごいですよね。
春に放流した鮒や鯉の稚魚を、池の水を抜いて捕獲し販売する「広沢の池の鯉上げ」は、冬の京都の風物詩の一つです。
京都のローカルニュースでは、毎年放送されていますね(笑)
「鯉上げ」は水を抜いて水位を下げていき、鯉を追い込んで網で引き揚げるのです。
毎年近所の人や料理屋さんなどが、たくさん買いに来られていますよ。
「鯉上げ」が終わると、広沢の池は本格的な冬を迎えます。
雪の広沢の池
水が少なくなっているので、雪が降ると「ここって広沢の池だったよね?」というくらい、別の顔を見せてくれます。
それまでとは全然違う雰囲気になるんです。
温暖化の影響か、以前に比べれば京都の寒さもマシになりました。
雪が降る日が少なくなり、積もることも一冬の間に数回程度。
それでも2~3年に一度は大雪になります。
市内では東より西、そして北へ行けば行くほどたくさん積もるので 、私の住んでいる嵯峨嵐山地区は大変です(笑)
それでも雪が降り始めると、何だか童心に返るような気がしますね。
翌朝、真っ白に積もった雪を見てすごくテンションが上がるのですが、一瞬にして現実にかえる!なんていうこともしばしば…。
広沢の池は雪が降り始めると、白いベールをまとったよう。
霧のような雪と冷気で、向こうが見えにくくなります。
いつもの穏やかな風景が一変。
自然の激しさを思い知らされる冷たい雪と風で、凍えるような寒さです。
そして、翌朝来てみると…。
青空は広がっていますが、池の水の上まで真っ白です!
水の表面に薄く氷が張って、その上に積もったんですね。
まるで北国のような景色。
雪が朝の光に照らされて、まぶしいくらい!
なかなか見ることのできない、本当に綺麗な景色です。
必ず何人か、写真を撮りに来られていますね。
広沢の池は、心を癒してくれる、そしてリラックスできる大好きな場所。
いろいろな意味で、“自然”について考えさせられます。
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