公共の場所で、大声を出して騒いだり走り回ったりする子供をよく見かけます。
私がいつも驚かされるのは、一緒にいる親が知らん顔をしていたり、急に怒鳴りつけたりすることです。
「小さいからどうせわからない」とか「悪いことをしたら叱ることがしつけ」と考えているとしたら、それは子供への理解不足ではないでしょうか。
叱るだけではその場しのぎ
子供を叱ることが、一概にいけないとは思いません。悪いことをしたときに適切に叱ることは、むしろとても大切なことです。
では何が問題なのでしょうか?
子供は、「悪いことをしたら叱られる」と知っています。
例えば量販店やスーパーで騒いでいて叱られたら、騒いだから叱られたんだとわかっているのです。でもなぜ騒いだらいけないのかということを本当に理解しているわけではありません。
だからまた騒ぐ。そしてまた叱られる。この繰り返しですよね。
時々見ていてびっくりするのは、しまいに親の方がキレてしまって暴言を吐いたりする時です。相手は子供なのに…。
大切なのは、なぜ騒いだらいけないのかという理由を説明すること。
叱るだけではその場しのぎです。
一人の人間としての「子供」
子供は親の所有物ではありません。一人の人間として接することが大切です。
1対1のコミュニケーションは、子供の人格形成にとっても必要だからです。
以前にもこちらの記事で書きましたが
「しつけ」とは「伝えること」。すなわちコミュニケーションなのです。
論理的に理解させるように、親も努力しなければならないと思います。
論理的な説明の大切さ
「子供に論理的な説明?」と思われるかもしれませんが、案外子供ほど理解する力を持っています。
なぜなら、先入観や固定観念が少ないからです。
素直な心で感じ取り考えることができるのは、子供の特権ですよね。
私は教員を目指して勉強したことがあります。結局一般企業に就職したのですが…。
大学時代は子供の心理学や発達など、様々なことを学び、子供の教育に関する本もたくさん読みました。
でも、実際の育児となると、思った通りに行かないことや失敗もたくさんありました。
今でも「あれで本当に良かったのかなあ」と後悔することも。
そんな手探り状態の育児の中で、「これだけは絶対に必要」と確信を持って言えるのは、コミュニケーションをとりながらしつけをすることです。
自分で考えさせて答えさせる。その過程に基づいて、論理的に説明し教えていくことです。
例えば玄関で靴を脱ぐとき、子供に揃えて脱ぐよう何度言ってもなかなかできません。
でも「お友達が来た時、きれいに靴が揃えてあったらどう思うかな?」「脱ぎっぱなしだったらどうかな?」と考えさせます。
子供は、こちらが望むように答えることがほとんどです(笑)
時々、思いもしなかったような答えが返ってきてビックリすることもありますが…。
きちんと答えられたら褒めてあげる。そのうえで、なぜ玄関で靴をそろえるのかということについて、わかりやすく説明する。
そうすると、子供は喜んで靴を揃え始めるはずです。
でもそんなに簡単にできるようにはなりません。じっくり構えないと(笑)
できなかったからといって、叱ってはいけません。
「これでよかったっけ?」「どうするんだった?」と考えさせます。
それで、できたら褒める!これを繰り返していけば大丈夫です。
子供に伝えたいこと、教えなければならないことは無数にあります。
コミュニケーションをとり、自分で考えさせ、論理的に説明して教えていくこと。
そうやって一つ一つ丁寧に子供と向き合っていくことで、理解力のある子供に育ちます。
また、物事を論理的に考える力が養われていくのです。
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