４月３０日、宝塚月組公演「応天の門」「Deep Seeー海神たちのカルナバルー」のライブ配信を観た。東京宝塚劇場での千秋楽。素晴らしかった。
月城かなと（れいこ）がトップになってからの月組は、本来の「芝居の月組」として蘇った印象だ。組子が適材適所で生き生きとお芝居を楽しんでいて、最後まで引き込まれてしまう。特に今回は、夢夢しさや華やかさ、そしてトップコンビの恋愛要素がない作品。それだけに「これがトップの持つ力」かと、改めて感心させられた。
「応天の門」は月刊コミックパンチに連載されていて、若き日の菅原道真が在原業平とバディを組んで怪事件を解決していくミステリーだ。菅原道真が月城かなと、在原業平が鳳月杏という配役。時代は平安朝。権謀術数の渦巻く貴族社会。雅な衣装。でも舞台は暗く地味だ。ストーリー的にもクライマックスというクライマックスも無かったような…。メッセージは伝わったけど、犯人が捕まってめでたしめでたしというのでもない。
それでも退屈することもなく、演者の芝居に引き込まれていく。原作に忠実に表情を作りこみ若い道真を演じたれいこの、隠しても隠し切れないノーブルな美しさ！匂い立つような色香で圧倒的な存在感の鳳月杏。恋愛のお相手ではないのにも関わらず、十分な見せ場を作った海乃美月。圧巻の貫禄だった風間柚乃。演技巧者が揃うと、こんなにも引っ張れるものなんだ！今の月組は凄い！
（ところで余談だが、おだちんが明日海りおにちょっと似てた！それとれいこ、あみちゃん、ひまりちゃんの元雪っ子が揃ったのを見れて嬉しかった！）
「Deep Seeー海神たちのカルナバルー」はラテンショー。キラキラでヒラヒラの衣装がゴージャスで華やかだった。今までで一番、踊っている印象(笑)月組ってあんまり踊ってる感じじゃなかったので、少し新鮮だったなぁ。歌の印象は薄かったけど、楽しかった。
宝塚カフェブレイクでちなつさんが「衣装がすごく重い」って言ってたのを思い出したけど、それを感じさせないくらいエネルギッシュだった(笑)
本当に夢の世界。配信だけど日常を一時忘れさせてもらった。
やっぱり宝塚はいいな！今度は大劇場で観たい。
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