私は80年代の半ばに京都の大学に入学して、下宿生活をスタートさせました。台所や洗面所、トイレが共同の女子アパートです。食事つきの下宿は少なくて、ほとんどの学生は自炊でした。
下宿生活のルール
当時は下宿がまだたくさんありました。大家さんが隣に住んでいたり、同じ大学の人ばかりで安心でしたが、最初はいろいろ気を使いました。特に共同スペース。いくつかのルールが決まっていたり、それ以外にも暗黙の気遣いが必要でした。でも大家さんが台所や洗面所、トイレ、廊下、玄関などの掃除をしてくれていたので、私達がしなければならない事はごく当たり前のことだけ。最初の頃は戸惑うこともありましたが、すぐに慣れました。でもお料理は慣れるまで少し時間がかかりましたね☝️
台所はそこそこの広さはありましたが、一度に調理できるのは2人くらいでした。だから特に最初の頃は、誰かが使ってると終わるまで待っていました。慣れてからも同学年の人以外とは一緒に使うのを遠慮してましたね。みんな、そんなに大したものは作らないので(失礼)時間もあまりかからなかったから。
使った後は生ゴミの始末をして、調理台やガスレンジを拭いて綺麗にしておくのがルールでした。最終的な後始末は夜、大家さんが来てしてくれたのでいつも綺麗でしたね。ありがたかったなぁ❗️
自炊で覚えた料理
さて肝心の自炊ですが、ちゃんと作るのはおもに夕食でした。
朝は自分の部屋のトースターやポットを使ってで簡単にすませていました。コーヒーとトースト、カップスープとかバナナ(笑)めっちゃ簡単!途中からは知恵がついて、前の晩にサラダとか用意して冷蔵庫に入れといたり…とにかくオーブントースターをフル活用していましたね。
昼食はだいたい学食でした。学食は安くて栄養のバランスも良くてありがたかったですね。
大変だったのは夕食です。毎日どうしようかと真剣に考えていました。お料理は独り暮らしを始める前に母にひと通り教えてもらいましたが、得意ではありませんでした。だからとにかく必死(笑)暫くの間、大学の帰りにスーパーに寄って毎日買い物をしていました。
一番最初はハムエッグとトマトやレタスなどの生野菜(包丁を使うのが最小限で済むもの)あとインスタントのお味噌汁や買ってきたコロッケや唐揚げなどのお惣菜、冷奴などでした。
その次が炒めものですね。野菜を適当に切ってお肉とかベーコンとフライパンで炒めて塩コショウするだけ。でもシンプルで割と美味しいから、いろんな組み合わせで作りましたね。
あとカレーとかシチュー。これは定番ですよね(笑)小学生でもキャンプで作ってますから。野菜も大きさを気にしなくていいので楽です(キッパリ!)
その次が炒飯とかかな?少し慣れてきて野菜を小さく切れるようになりました。
味付けはシンプルな塩&コショウが多かったけど、ケチャップ味のチキンライスなんかも作りました。
そしていよいよ次の段階へ。和食系です。といってもまずはお味噌汁。お出汁はもちろん“ほんだし”ですよ(笑)基本の作り方は、沸騰したら“ほんだし”を入れて具材を入れてお味噌を溶きながら入れるだけなので、わりとすぐに覚えました。薄かったりしょっぱ過ぎたりをくり返しながらですが(笑)
大学に入って最初の夏休みには、実家でいろいろ教えてもらいました。その甲斐あって秋頃には肉じゃがとかもできるようになりましたね。わからないことは電話で母に聞きながら頑張って作っていました。
下宿での自炊に限界あり
そんな感じで4年間の自炊生活を送りました。おかげで料理が苦手だった私も、何とかひと通り作れるようになりました。でも本当に簡単なものだけでしたね。下宿の共同の台所ではいろいろ限界があったからです。
一つはみんなが順番に使う共同の台所なので、時間的に制約がありました。調理場を独り占めしないことは暗黙のルールです。だから手のかかるものに挑戦することはできませんでしたね。言い訳なのかもですけど(笑)
もう一つは、オーブンやレンジがなかったこと。そこまで頑張って料理したい人はマンションに住んでいたと思います。でも私の友達でも持っている人はいませんでした。大学生ですもんね!
いろいろな家電を揃えて手の込んだものが作れるようになったのは、社会人になってマンションで暮らすようになってからです。
でも時々、不自由だったけど自由でテキトーで楽しかった下宿の自炊生活を思い出します。
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